とこちゃんの田舎料理-2

2月半ばになると庭の隅にフキの薹が沢山出てくる。私はフキの薹が好きなので、実家の畑からフキの薹を貰ってきた時、根っこが付いていたのを二株ばかり植えておいたのが段々増えてきて、近所に分けてあげてもまだ沢山残ってしまう。それで、フキの薹のツクダニ風とか、フキ味噌を作ってみた。
フキ味噌は粗微塵に刻んで油を使わずに酒を少々振ってしんなりするまで炒め、砂糖と味噌を加えて程よい軟らかさになるまで、炒めて終わり。
佃煮風煮は二つか四つくらいに切ったフキの薹を花鰹と酒、砂糖を少々と醤油で薄味に仕上げる。ちょっぴりしか飲まないけれど、日本酒の肴に持ってこいの一品。
30坪ばかり借りている菜園には大根、チンゲンサイやほうれん草、葱、ブロッコリー、ゴボウなどの冬野菜が食べきれない程できる。
お天気の良い日に散歩がてら行って見たら、チンゲンサイに薹がたってきて、蕾がのぞいていた。これは柔らかくて癖が無く甘味があってとても美味しい。畑の脇は少し土手になっていて日だまりが出来、もう、セリが大きくなっていた。
畑にはプラスチックの箱に肥料や鎌、ゴム手袋、レジバッグなどを置いてあるので、早速セリを摘んできた。
ごみを取ってきれいにして、チンゲンサイと一緒にお浸しにしてみた。春の香りを先取りして。
シチューは寒い冬には良く作ったが、春先まだちょっと冷える時には手軽に出来て好きな料理です。前には市販のルーで作っていたけれど、ここの所、簡単シチューの作り方が気に入っている。
材料はベーコン、玉葱、人参、ブロッコリーなど。ブロッコリーは別に茹でておく。
他の野菜とベーコンは適当に切ってバターで炒め、其処に小麦粉を山一杯入れて少し炒めてから水をひたひたに入れ、塩コショウしてコンソメスープの素を一個入れて弱火で時々かき混ぜながら柔らかく煮る。
野菜が柔らかくなったら牛乳をカップ1ほど入れて、先に茹でておいたブロッコリーを戻しひと煮立ち、程よいとろみにして出来あがりです。
お正月のお餅は家で搗きます。10kのもち米の内、5升の餅を家庭用の小さな餅つき機で5回に分けて搗くと、1升ほどのもち米が残ります。
息子の一家はお赤飯がみんな大好き。殊に6歳の孫が赤飯に目が無い。日曜日に遊びに来るというので、姉からささげも貰ってあったので、それでお赤飯を炊きました。この辺りではお赤飯にはキンピラを良く作ります。丁度、畑からゴボウを掘ってきて有ったので、おかずはキンピラとアジの干物という、簡単な献立。私のキンピラは太めに切って少し柔らかくなるように、炒めたあと鍋に蓋をして少し蒸らして作ります。孫はいっぱいお代わりをして、風邪を引いて一緒に来られなかったママにもお土産に持って帰りました。
キンピラやタラの煮汁が残ると、昔、亡くなった母はオカラで卯の花を作っていた。私も思いついて作ってみる事にした。作り方は見様見真似。
葱は沢山入れた方が美味しいみたい。ゴボウ、人参、ちくわ、コンニャク、シイタケ、など細かく切って、干しエビも加えて油で炒め、キンピラの煮汁と酒、砂糖、醤油を入れて水を足し、柔らかくなるまで少し煮て、おからの分量煮合わせて煮汁の量を考え、おからを加えて15分ほど炒りつける。葱は色よく出来る様に出来あがる少し前に入れる。
何時もとてもいっぱい出来てしまうので、近所や子供たちに分けて食べてもらう。お袋の味として子供たちに伝わるだろうか?